TYPICA編集部

2020.08.02

【トップ100・チャート】今週のピックアップ(08/02付)、Billie Eilish / ラブリーサマーちゃん / Logic / 君島大空

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Billie Eilish / my future

Z世代を代表するシンガーソングライター、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)。07/30(Fri)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・シングルとしては、今年11月に上映延期されている映画「007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ」の主題歌としてリリースした「No Time To Die」以来となる、およそ5カ月ぶりの新作に。07/24(Fri)にインスタグラムに投稿した写真のキャプション「“my future” out thursday」で新曲の存在を仄かすと、07/27(Mon)にリリース日とジャケット・アートワークを公開。07/29(Wed)に「tomorrow」というキャプションとともに約20秒ほどのオーディオクリップを共有すると、オーストラリア出身のアニメーター・Andrew Onorato(アンドリュー・オノラート)がディレクションしたアニメーションMVとともに、翌日リリースされました。

リリース当日に公開された、Beats 1(Apple Music)の看板DJ・Zane Lowe(ゼイン・ロウ)とのインタビューによれば、1カ月の自己隔離期間中に、過去最速の2日間で制作したことを明かしており(ちょうど雨が降っていた日だったとのこと)、兄で共同プロデューサー・FINNEAS(フィニアス)の地下スタジオにて、ボーカル・レコーディングが集中的に行われた模様です。

また、ファンにメールで送られたメッセージ(一部抜粋)によれば、この曲を書いたときに頭のなかで希望に満ちた興奮と、途方もないほどの内省、自己成長が促されたことを明かしており、その経験を世界的な文脈に照らし合わせると、多くの新しい意味が帯びてきたことをコメント。不確実で狂気なコロナ禍の未来のために準備を整える必要があり、もしできれば未来に希望と興奮を抱くことができること、そして未来は私たちのものであることを思い出し続けなければならない、という想いを示していました。

リリックのラスト「だけど私は / 恋しているんだ / 自分の未来に / 君の知らない未来の自分に」「そう、私は / 恋しているんだ / でも相手はここにいる誰でもない / それじゃ数年後に会おう」という一節について、先述したインタビューで、この状況(コロナ禍)を抜け出せる希望はあること、(収束するまで)数年かかるかもしれないけれど最終的には大丈夫であることをコメント。未来のために、自己自身を見つめる準備期間を過ごしていることを感じさせます。アニメーションMVとあわせて、ぜひチェックを。



ラブリーサマーちゃん / I Told You A Lie

東京出身のシンガーソングライター、ラブリーサマーちゃん。09/16(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『THE THIRD SUMMER OF LOVE』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2016年にリリースされたメジャー・デビュー作『LSC』以来となる、およそ3年10カ月ぶりの新作に。2017年には、サニーデイ・サービス「桜 super love(ly summer chan remix)」を手がけ、1st EP『人間の土地』をリリース。その後、フリーとしての活動が続くなか、2018年に発表された、the peggies「ちゅるりらサマフィッシュ〜ラブリーサマーちゃんRemix〜」や、1e1「Trace」などに参加。2019年には、キャリア最大規模のワンマンライブ「ミレニアム」を恵比寿リキッドルームで開催したことも話題となり、同年にシングル「ミレニアム / 今は少年のままの君」「LSC2000/サンタクロースにお願い」をリリース。大学卒業後、今年4月より〈日本コロムビア〉に所属したことを発表するなど、さまざまなアクションが展開されていました。

ラブリーサマーちゃんのコメントによれば「私の個人的な偏愛を詰め込んだ作品」(一部抜粋)という、本ニュー・アルバム『THE THIRD SUMMER OF LOVE』には、先述したシングル「ミレニアム」「LSC2000」「サンタクロースにお願い」や、今年リリースしたシングル「心ない人」「どうしたいの?」、ライブの人気曲「More Light」「豆台風」「I Told You A Li」などをコンパイルした、全11曲が収録予定。ラブリーサマーちゃんが、作詞 / 作曲 / 編曲を手がけているほか、2019年ごろからバンド・メンバーを務めている、吉澤響(Dr / セカイイチ)、右田眞(Ba / ayutthaya, nenem, Nanakamba)、奥村大(Gt / wash?)、馬場庫太郎(Gt / NENGU)などが参加。アルバムのジャケット・アートワークは、グラフィックデザイナー・木村豊(Central67)が担当しており、新たなアーティスト・ビジュアルは、イラストレーター・我喜屋位瑳務が手がけています。

イギリス旅行中に得た着想をもとに制作したというリード・シングル「I Told You A Lie」について、全編に渡って英語詞(管梓が担当)で歌われたロックナンバーとなっており、旅行当時に撮影したオフショットをもとに制作したという、キャリア初となる完全DIYのMVも、先日から公開されています。さらなる続報に期待しつつ、ぜひチェックを。



Logic / Perfect

米メリーランド州ロックビル出身のラッパー、Logic(ロジック)。07/24(Fri)にリリースされた、音楽活動を締めくくるラスト・アルバム『No Pressure』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2010年にオフィシャル・リリースしたデビュー・ミックステープ『Young、Broke&Infamous』を皮切りに、この10年間に、アルバム6作品、ミックステープ6作品を含む数多くの楽曲を発表した、Logic(ロジック)。2019年には、2度目の全米チャート1位を記録した5thアルバム『Confessions of a Dangerous Mind』をリリースしたほか、キャリア初(本名名義)となる小説にしてベストセラー作品「Supermarket」と、それに伴うサウンドトラック・アルバムを同時発表したことも話題に。プライベートでは、2019年に服飾デザイナー・Brittney Noell(ブリトニー・ノエル)と結婚したことでも知られ、ラスト・アルバムをリリースした翌日には、第一子とされる「リトル・ボビー」の写真を、インスタグラムに公開していました。

音楽活動からの引退について、さまざまなインタビューによれば、家族とのプライベートな時間に集中したいことを理由に挙げているほか、以前から語っていた、インターネットならびにソーシャルメディアからの悪影響(自らの精神衛生を保つためにSNSアカウントを今年3月から一時閉鎖していた)、音楽活動自体が強制されているように感じていたことなどをコメント。今後の活動について、ライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch」と数百万ドル規模の契約を交わしたことを発表し、ゲーム配信、新人ラッパーへのビートの無料提供など、これからは「ただのナード」としてファンと交流していく旨を語っていました。

2019年に公開した楽曲「No Pressure Freestyle」の一節でも言及されていたように、2014年にリリースされたデビュー・アルバム『Under Pressure』の続編として位置づけられている、本ラスト・アルバム『No Pressure』。先述したデビュー・アルバムを担当したプロデューサー・No I.D.(ノー・アイディー)とともに、ゲスト・アーティストを呼ばずに制作したという全15曲が収録されており、過去作にもたびたび登場しているAIプログラム「タリア」のボイスサンプルを織り交ぜながら、これまでの人生経験を語ったパーソナルな内容がラップされています。

なかでも、自らの音楽的スタイルに大きな影響をもたらした存在として、Nujabes(ヌジャベス)、MF Doom(MFドゥーム)、RZA(リッザ)、Kanye West(カニエ・ウェスト)の名前を挙げ、本ラスト・アルバム制作中には、渡辺信一郎・監督作「カウボーイビバップ」「サムライチャンプルー」、内藤泰弘・漫画原作「トライガン」などのアニメ作品を繰り返し観ていたことを、それぞれ収録曲「Perfect」「man i is」のアウトロでドロップ。多くのファン、アーティストたちへのリスペクトを込めた見事な幕引きとなっており、ぜひチェックしてみては。



君島大空 / 火傷に雨

1995年生まれの音楽家、君島大空。07/24(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

幼少期から両親の影響で、フォーク、AOR、フュージョン、ジャズなどを愛聴し、5歳からギターを弾き始めていたという、君島大空。高校時代(メタラーに加えて小説家志望だった一時期を過ごしていたとのこと)に知り合ったという、シンガーソングライター・高井息吹との出会いを経て、18歳から作曲活動を開始。高校卒業後から20代前半にかけて、高井息吹、沖ちづる、タグチハナ、坂口喜咲、婦人倶楽部、吉澤嘉代子、adieu(上白石萌歌)など、さまざまなアーティストのサポート・ギターを担当するかたわら、2014年から多重録音で制作したセルフ・プロデュース楽曲を、SoundCloudに公開していました。

弾き語りをメインとしたライブ活動を続けるなか、2019年にキャリア初のリリースとなった1st EP『午後の反射光』を発表。同年には、1stシングル「散瞳 / 花曇」を自主制作したのち、西田修大(G)、新井和輝(B)、石若駿(Dr)、田口花(Cho)を招いた合奏形態で出演した「FUJI ROCK FESTIVAL」(ROOKIE A GO-GO)でのパフォーマンスも話題に。その後に行なった初ツアーも成功させると、今年2月に放送された、Eテレ NHKドキュメンタリー「no art, no life」に主題曲「星の降るひと」を書き下ろし、塩塚モエカ(羊文学)とのコラボ・シングル「サーカスナイト」をリリースするなど、着実に注目を集めている存在です。

オリジナルとしては、先述した1stシングル「散瞳 / 花曇」に次ぐ、およそ1年ぶりのリリースとなった、本ニュー・シングル「火傷に雨」。2018年時点で原曲が公開され、先述した合奏形態のメンバーとともライブでも披露されていた楽曲であり、今バージョンの演奏およびアレンジは、君島が自ら担当。ツイートによれば、新型コロナウイルス感染拡大防止による外出制限期間が解除されたタイミングで、東池袋駅にあるリノベーション・カフェ「KAKULULU」(過去のソロライブでも演奏していた)地下ギャラリーで、石若のドラム・レコーディングが行われたとのことで、君島のオファーと両者の真剣なやりとりのもと実現された模様です。

そして先日から、映像ディレクター・松永つぐみが監督し、ダンサー・半山ゆきのが出演しているMVも公開。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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